超純水は飲むと健康にいいの?悪いの?どっちなの?

水は非常に能力の高い溶媒なので、色々な物資が溶けています。

水に溶けていると聞くと、各種「ミネラル」が溶けているミネラルウォーターが頭に浮かびますが、溶けているのは体にいいミネラルばかりではありません。

例えば、綺麗そうに思える水道水を例にあげてみると、問題のない鉄や銅の他に

  • 塩素
  • トリハロメタン

なども含まれていますが、水道局によって管理がされて、安全なレベルに抑えられています。(そう願います。)

ただ、大人にとって安全な量・濃度であっても、体の小さい赤ちゃんのことを考えると心配になったりすることもあると思います。

ペットを家に迎えた機会に、または体調を崩した時に、水に含まれる不純物が気になってしまうなんてこともあるかも知れません。

健康に害が出ないレベルにまで不純物を取り除き、浄化・殺菌もされた水道水ですが、

有害物質を含まない

訳ではありません。

水道水は河川などから取水した結構汚れた水から、健康に害が出ないレベルにまで有害物が取り除かれた水なのですが、健康に害が出ないレベルと言っても、体重・体質・体調・年数等々、色々な条件によって変わるんじゃないかって思ってしまいます。

そんなことを考えているうちに、ミネラル類は水じゃなくてサプリメントで摂ることにして、水はとにかく不純物を含まないものを選んだ方がいいんじゃないかって考えてしまうのも自然なことだと思います。

そうなると

ミネラルウォーター(Mineral Water)

   ⇓

蒸留水(Distilled Water)

   ⇓

純水(Pure Water)

   ⇓

超純水(Ultra Pure Water)

という順でより純度の高い水を求めてしまうようになるかも知れません。

蒸留水までは比較的簡単に入手が可能ですが、純水になると急にハードルが上がってしまいますし、超純水になるとネット上に「飲むのは危険」という記載もあって、気になるところです。

超純水を飲むのは危険なのでしょうか?

超純水を飲むのは余りヨロシクナイという意見は、日本だけではなく、海外にもあるようです。

ナショジオには毎日お世話になっているので、「ナショジオが言うなら!」と結論にしてしまいたいところですが、もう少し掘り下げたいと思います。

日本では、東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生が

純水は「体を壊す水」、続けて飲むと、体調を壊す【藤田紘一郎先生の水で健やかVOL.25】

の中で、純粋を摂取することのリスクを説明されています。

この内容は純粋や超純水を摂取することのリスクを訴える方々の論拠となっているところとほぼ同じな訳ですが、「そんなはずがない」「安全だ」と主張される方々はこの説に真っ向から反対して、否定もされています。

そうなると、どっちが正しいのか更に分からなくなってしまいます。

「毒だとか体に悪いとか言うのは超純水が高いからだ!」

確かにそういう部分もあるかも知れません。仮にそうだとしても、それが超純水を飲んでも安全だということの説明にはなりません。

いずれも科学的に無意味な戯言に過ぎない超純水が有害であるという俗説が根強くあるが、いずれも科学的に無意味な戯言に過ぎない。超純水を摂取すると体内のミネラルを奪い、その反応として下痢を引き起こすというが、そのようなことはない。

出典:Wikipedia 超純水

Wikipedia中の記載としては非常に強い口調で書かれていることに軽い違和感を感じます。「いずれも科学的に無意味な戯言に過ぎない」とまで書かれていますが、冒頭に「この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。」って書かれています。

ひとえに「摂取」と言っても量によって影響は変わって来ると思いますので、どれだけ(大量に・日常的に)飲んでも絶対に悪影響がないと言い切るのには無理があります。

「超純水を使う作業では必ず手袋をするのは純度を保つためだ!」

これも超純水の純度を保つために手袋をしていることが、手袋無しで触っても手荒れなど問題が生じないことを意味はしていません。蛇口から出て来る工場もあるほどだから、素手で触っても大丈夫という記載も見られましたが、蛇口から不用意に出てきた時点で既に超純水ではなくなってしまっている気がしますが。

ナショジオの動画の中で、超純水を「スポンジ」に例えています。これは東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生が文中で「ハングリーウォーター」と表現されている水の特性をうまく言い得ているのではないかと思います。

スポンジはキメが荒いので怪我はしないと思いますが、同じように水を吸う物質で口の中を怪我をさせる場合があります。僕はおにぎりの海苔はパリパリ派でしたが、過去に一度貼り付いた海苔を無理に剥がして粘膜が大きく剥がれて血だらけになって以来、おにぎりは慎重に食べるか、しっとりした海苔を選ぶようにしています。(若い人は「そんな訳ないし」って思うかも知れませんが、いずれ分かる日が来ますよ。。。)

超純水は触れたものを溶かし込もうとする力が普通の水とは比較にならないほど高いため、その能力を使って液晶モニターなどの洗浄に使用されている訳です。

そこに手を入れれば皮膚の油分が持って行かれ、手荒れを起こすでしょう。また、飲めば体内のミネラルが超純水の中に流れ出てしまうのは間違いありません。

超純水が「ハングリーウォーター」の状態のままで腸まで届くはずがないから下痢はしないというのが「問題ない」派の論拠のようですが、それも飲む量次第です。

量が多ければ「ある程度ハングリーな状態」で腸に届き、下痢を引き起こす可能性はあると思います。

超純水の大量摂取で特に注意が必要なのはナトリウム欠乏症

超純水の中にミネラルが含まれていなくても、ミネラルは食物から摂取しているので、問題はないとする意見もありました。

一見的を得ているようですが、問題は長期的なミネラル不足よりも急性のミネラル欠乏症です。特に急性症状が強く出る恐れがある

ナトリウム欠乏症

に注意が必要です。

大量の超純水を摂取した場合、粘膜を通じて細胞中・血中のミネラルが流れ出て行きます。その結果、ナトリウムがあるレベルを超えて欠乏してしまうと、

  • 浸透圧が維持できなくなり、血圧下降・ショック状態を引き起こす
  • 眠気・錯乱といった症状に続き、筋肉の痙攣、昏迷・昏睡を引き起こし、最悪は死に至る

などを起こす恐れがあります。
真夏の屋外での作業やスポーツなどによって大量の汗をかいた場合に同じ状態に陥ります。汗をかいたからと水やお茶ばかりを飲んでいる場合に起こす脱水症(低張性脱水)と同じです。ミネラルが外に流れ出るか、体内で流れ出るかの違いだけです。

「毒はなくても水中毒」(出典:あんしんあんぜんはりねずみ)

超純水でなくても、水でも、そして電解質を含んでいるスポーツ飲料でも、大量に飲むことで体内のナトリウム濃度が降下すると水中毒を起こし、最悪の場合は死に至ります。

これらのことを考えると、「超純水は毒」とは言いませんが、大量に飲む・日常的に飲むことによってナトリウム欠乏症などの健康上の問題を引き起こす恐れがありますので、あえて飲むことは避けるべきだと思います。

超純水が液晶モニターの洗浄に使用されているからと言って、飲んだら体内の不純物が洗い流されるデトックス効果は期待できません。不純物も必要なミネラルも一緒に洗い流してしまうので、意味がありません。量によってはナトリウム欠乏症などの健康上の問題を引き起こす恐れがありますので、超純水は飲まないことをお勧めします。

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