渾神の清水は「いがみのしみず」ではなく、「いがみのしつこ」と読みます。
青森県平川市唐竹滝の沢2-1にある湧水で、名水百選のひとつに選定ています。周辺にはりんご畑もあり、青森県らしい美しい場所にある湧水です。
その昔、坂上田村麻呂が陸奥国の蝦夷征伐に出た際に、矢捨山の近くで眼病にかかってしまいました。そんな時、その土地の鎮守「少彦明神」が夢に現れ、「奥に行けば清水があり、その水で眼を洗えばたちまち治る」とのお告げがあり、その通りにすると眼病が治りました。そこで眼病守護のため、隣の阿蘇ヶ岳に剣を埋め、その上に本殿を建て、薬師神を祀りました。
そんな伝説もあり、「渾神の清水」は「眼の神(めのかみ)」から「渾神(いがみ)」と呼ばれるようになったと言われています。
水が白く濁った時以外は生で飲むという人もいるようですが、濁っていてもいなくても生水の飲用はNGで、濁っている時には飲むこと自体を止めて欲しいという注意書きがありますので、必ず守ってください。
Googleマップ上の「渾神の清水」の場所が怪しい
Googleマップで見ると、とても「伝説の霊泉」とは思えない雰囲気。住宅とリンゴ畑に囲まれた溜池のような畔にあるとされています。
坂上田村麻呂は矢捨山を越える時に眼病になった訳ですが、夢に立った鎮守「少彦明神」が言った「奥」とはこんなに遠くだったのでしょうか。眼病で苦しむ人には厳しい距離です。
しかも、坂上田村麻呂が剣を埋めたところに本殿を建て薬師神を祀ったと言われる阿蘇ヶ岳はかなり戻った場所になってしまいます。
「渾神の清水」の正しい場所はこちら
Googleマップ上では別の場所にもIgamino Shitsuko(渾神の清水)の表示がありますが、見たところその場所には何もありません。
色々探し回ったところ、ようやく見付けました!
Igamino Shitsukoという表示の西南西。
誰かが間違ってGoogleマップに登録したため、ありとあらゆるウェブサイトには間違った場所が紹介されてしまっています。
正しくはこちら。
矢捨山と阿蘇ヶ岳との位置関係もバッチリ!!
現在、Googleマップ上で「渾神の清水」として登録されている場所は、住所は正しい(青森県平川市唐竹滝の沢2-1)ものの座標が間違ってしまっています。
車のアイコンをクリックすると正しい場所へのルートが表示されます。(Googleマップ上)
こういう場合は気づいた人間がGoogleに修正依頼を出すべきなのでしょうか?